交通安全対策について

 年の初めは新年会などでお酒を飲む機会が増えます。新年を祝い、親睦を深めて盃を交わすことは素晴らしいことですが、お酒を飲んで車を運転するのは絶対に許されません。

 皆様もご記憶かと存じますが、令和3年6月には、県内八街市の市道を下校途中だった小学生の列に飲酒運転のトラックが突っ込み、2人の児童が亡くなり、3名の児童が重傷を負うという痛ましい事故が起っています。

 このような事件が二度と起こらないようにと、千葉県では県内の通学路緊急一斉点検や、飲酒運転の検挙者に酒類を提供した店側への法的措置ことなどを内容とする「千葉県飲酒運転根絶条例」の改正、そして県警も、飲酒運転の根絶に向け「千葉県警察交通安全緊急対策アクションプラン」を策定し、取り締まりをさらに強化しました。

 しかし、残念ながら、飲酒運転による人身事故件数は減っていません。その事故件数についてですが、八街市における飲酒運転事故が起きた令和3年は90件でしたが、昨年(令和6年)には122件に増加しています。さらに、県警もホームページには、「千葉県は飲酒運転による交通人身事故の発生件数が他県と比較して多く、飲酒運転事故多発県となっています」という残念な一文が載っています。

 そのようなことから私は、昨年12月の環境生活警察常任委員会において、「令和5年の都道府県別飲酒運転事故の状況について、飲酒運転事故件数は、千葉県は116件で全国ワースト4位だった(東京都180件、大阪府159件、愛知県141件に次ぐ)。

 そして、令和5年10月末時点における本県の飲酒運転事故件数は94件だったが、令和6年10月末時点には、すでに令和5年を上回る109件となっており、年末年始の飲酒の機会の増加により、事故件数が増えることが懸念される。県警におかれましては、飲酒運転の取り締まり強化をお願いしたい」旨の質問・要望をしています。

 さらに、1月7日に警察庁が公表した「令和6年中の交通事故死者数」では、千葉県は131人で、全国ワースト3位という結果でした。千葉県よりも人口の多い神奈川県(109人、ワースト6位)や埼玉県(113人でワースト5位)よりも高い水準です。

 交通事故は、被害者と加害者の双方にとって深刻な悲劇をもたらします。被害者遺族は家族の突然の死によって深い悲しみに暮れることになります。また、加害者の家族も周囲から非難されることがあり、社会的な孤立を感じることがあります。家庭が崩壊するケースも少なくありません。

 今月23日から県議会が開会されますが、本会議や環境生活警察常任委員会などの様々な機会を通じて、飲酒運転撲滅を含む交通安全対策の強化を訴える所存です。