10月7日に県議会で一般質問を行いました。そのご報告をします。
まずは『ヘリサインについて』ですが、東日本大震災で救難活動にあたったヘリコプターのパイロットの体験談によりますと、地元消防の要請を受けて小学校に避難している重症患者の病院搬送をした際に、「土地勘もなく、災害により周囲の状況は一変し、しかも似たような学校がたくさんあって、目的とする学校がわからない。」「混乱の中でGPSも役に立たない。」などにより、別の場所に降りてしまうことがたびたびあったそうです。
そのようなことを防ぐのに必要となるのがヘリサインです。ヘリサインとは災害が発生した際に、救難活動を行うヘリコプターが、上空から容易に施設が識別できるように建物の屋上などに施設の名前を表示するものです。その整備状況をみますと東京が1,385カ所、神奈川が776カ所なのに対し、千葉県はわずか219カ所です。しかも災害時に避難所となる小・中学校(市町村の施設)への整備ではなく、その多くは県の施設です。
東日本大震災の例を挙げるまでもなく、救難活動にあたるヘリコプターが着陸したのは、避難所である小・中学校の校庭でした。ヘリサインはいわば表札のようなものです。県の施設を目印に避難所である小・中学校を目指すというのは、Aさんのお宅に行くのに、何軒も離れている表札のあるBさんのお宅を、まず探し当てなければならないというのと同じです。そして県議会の一般質問で、県が県施設にヘリサインを整備することよりも、災害時に避難所となる小・中学校に市町村がヘリサインを整備することを優先すべき旨の質問をしました。
それに対する森田知事のご答弁は、災害時に避難所となる小・中学校へ、ヘリサインを整備することは大変有効であり、その整備を市町村に働きかける。また「千葉県地域防災力向上総合支援補助金」(今年度の新規事業)の対象事業に、市町村がヘリサインを整備することも、新たに付け加えることも検討する旨のものでした。市町村がヘリサインを整備する際の、県の補助金の具体名が表明されたことですから、おそらく実現するでしょう。
また、私の「災害時に避難所となる小・中学校にヘリサインを整備する」という提案は、ご賛同頂いた仲間の船橋市議に、9月3日の船橋市議会・一般質問で取り上げて頂いたのを皮切りに、県内各地の仲間の市議に、それぞれの議会で取り上げて頂きました。市町村レベルで取り上げて頂いたのは、小・中学校の施設管理者である市町村の理解がまず必要であると考えたからです。私の提案にご賛同頂き、各市議会でそれを取り上げて下さった皆様にも感謝しています。