はじめに、台風10号により全国で8人が死亡、129人がけがをしました。犠牲になられた方々にご冥福をお祈り申し上げますとともに、そのご家族や被災された方々に、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。
デジタル技術の活用による新たな商品・サービスの提供、新たなビジネスモデルの開発を通して、社会制度や組織文化なども変革していくような取組を、DX(デジタル・トランスフォーメーション)といいます。
千葉県は現在、「DXの推進」をし、「デジタル化の進展は、一人ひとりの可能性を広げるとともに、新しいサービスや価値の創造につながる大きな可能性を持っています。千葉県では、デジタル技術を活用し、行政や民間団体など様々な主体とともに、『暮らし』『仕事・生きがい』『産業』『行政』の分野でDXを推進していきます」という考えの下、「デジタル技術を活用した行政手続の改善」等を進めています。
しかしながら、デジタル技術の普及によって便利になった人がいる一方で、障がいのある人の中には、逆に不便となった人もいます。
県は、「デジタル技術の普及に伴う障害のある人への影響について」の県内の実態を把握するため、昨年11月に障がい者団体への調査を実施しました。
私が所属する「千葉県障害のある人の相談に関する調整委員会」が9月2日に開かれ、会議では、その調査結果も議題となりました。
調査に寄せられた障がい者の声を抜粋、要約してご報告します。
交通機関
券売機は音声対応されていないタッチパネルの操作となっているため、家族や駅員さんにお願いする必要がある。(視覚障がい者の声)
JRみどりの窓口の閉鎖や駅の無人化は、外出を困難なものにしている。(視覚障がい、聴覚障がい、肢体不自由な人の声)
飲食店
タブレットで注文を受け付ける店が増えていますが、音声対応がないタブレットばかりで、注文できない(視覚障がい者の声)
行 政
NET119緊急通報システム(音声による119番通報が困難な聴覚・言語機能障害者が円滑に消防への通報を行えるようにするシステム)の行政の理解が進んでいない(聴覚障がい者の声)
その他
スーパーの無人レジやコンビニの支払い機は音声対応となっていないため、ひとりで支払いができない(視覚障がい者の声)
デジタル技術は、技術の開発段階から障がい者のニーズを考慮し、サポート体制の強化や利用しやすさの向上などをじゅうぶん配慮した上で、進展させる必要があります。
私はこれからも、人にやさしい県政を進めていく所存です。