初登壇

7月3日が千葉県議会第2回定例会の閉会日でしたが、思いがけずこの日に本会議場で登壇する機会がありました。思いがけずと言いますのは、千葉県議会の民主党では、本会議における代表質問、一般質問の順番はあらかじめ決めてあり、順番では今年の9月25日に開会が予定されている第3回定例会の一般質問が初登壇になる予定でしたからです。

なぜ私に登壇の機会がまわって来たかと言いますと、今国会で審議中の「安保法制」に対する県民の声を意見書として取りまとめ、それを県議会に提出したからです。そして、その「意見書案」の採択が、なぜ必要なのかという「賛成討論」をする役目が私にまわって来ました。

その意見書案ですが、「安全保障法制の慎重審議を求める意見書(案)」という表題で、その内容とするところは、多くの憲法学者が違憲であるとし、自衛隊の任務や活動範囲が明確でないなどの理由から、多くの問題を残したまま拙速に結論を急ぐのではなく、慎重審議すべきだとするものです。そして私も同趣旨のことを壇上で述べ、結びに「政府は、(中略)国民の生命、財産、及びわが国の領土、領海を確実に守る観点から安全保障政策を構築する責任があります。政府には、安保法制に関する国民の疑問や不安を真摯に受け止め、通常国会での成立にこだわらず、国会での審議を慎重かつ丁寧に進めるよう要請するものです。」と述べ、この意見書案への賛同を求めました。残念ながら採決においては、賛成少数で否決となりました。

賛成討論は県議会の民主党の意見を代表してのものですが、私の見解としても、本来、軍として一体である前線部隊と補給にあたる後方部隊を切り離して考え、補給部隊の任務を「後方支援」と言う言葉で表すことや、「後方支援」活動をしていた自衛官が身柄を拘束された時、戦闘員ではないから捕虜ではなく、捕虜の待遇に関する国際条約の適用外となるなど、理解できないことが多過ぎると思っています。警察や消防は命の危険を感じる命令を拒否する権利が与えられていますが、自衛隊にはそれがありません。また政治的発言も許されていません。自衛官の家庭で育ったものとしては、実際に任務に就く自衛官の思いや、それを見守る家族の思いというものを十分にくみ取らなければならないと考えています。