匿名・流動型犯罪グループによる強盗事件の多発について

 皆様も報道等で既にご承知でしょうが、8月29日に船橋市で発生した貴金属販売店強盗予備事件、同日の八千代市で発生した質店強盗予備事件、翌月26日に船橋市で発生した住宅強盗傷害事件、10月9日に、またもや船橋市で発生した住宅強盗傷害事件、10月16日に白井市で発生した住宅強盗傷害事件、10月17日に市川市で発生した住宅強盗傷害事件、10月23日に鎌ヶ谷市で発生した盗難目的の住宅侵入事件、11月3日に四街道市で発生した住宅強盗傷害事件等、船橋市及び船橋市に隣接する市など、千葉県内で、わずか2ヶ月あまりの間に8件も連続して凶悪な強盗事件が発生しています。

 これらの強盗事件の多くは、SNSを通じて募集する闇バイト等で集めたメンバーなどを実行役に、詐欺や強盗など様々な犯罪を繰り返す、新たな形態の犯罪組織「匿名・流動型犯罪グループ」の犯行です。

 この匿名・流動型犯罪グループの犯行を防ぐためには、闇バイトに応募する人をなくす必要がありますが、闇バイトの応募がきっかけで、実行役などとして逮捕された複数の容疑者から「指示役に個人情報を知られ、脅されていた」という趣旨の供述があったことから、千葉県警では「指示役などに脅迫されても必ず保護する」として、犯罪に加担しないよう呼びかけています。

 また、闇バイトに応募してしまった人からの相談を受けた場合、千葉県警は関係先のパトロールを強化したりするなど、適切な対応を取ることとなっています。

 匿名・流動型犯罪グループの中には、資金の一部を暴力団に上納するなど暴力団と関係を持つ実態も認められるほか、暴力団構成員が匿名・流動型犯罪グループと共謀して犯罪を行っている事例もあり、このような集団の中には暴力団と匿名・流動型犯罪グループとの結節点の役割を果たす者が存在するとみられています。

 匿名・流動型犯罪グループの犯行を防ぐためには、暴力団排除も強化する必要があります。それについて、熊谷知事は10月30日に、ご自身のXで「官民が連携して暴力団排除に取り組み、構成員数は大幅に減少しました。しかし、暴力団は活動を年々複雑・巧妙化させ、匿名・流動型犯罪グループの後ろ盾となり、資金獲得を図る実態もみられるなど、県民生活に大きな不安と脅威を与えています。 引き続き、県警や民間と連携しながら県内の安全・安心の確保に取り組んでいきます」とコメントし、暴力団排除の意気込みを語っています。

 12月8日から12月定例県議会が始まりますが、私は議会で匿名・流動型犯罪グループの実態解明及び取締り強化、そして暴力団排除を県警に求める所存です。