天下りの問題について

なぜか特定の事業者ばかりが公共工事を受注する。常に予定価格の90%以上で落札される。一般の工事に比べ、公共工事は割高である等、公共工事の入札は不透明で、よく疑惑の目が向けられます。また、疑惑を深めるものとして、自民党の政治家と行政、業界との癒着が挙げられます。
 前回の「県政改革」に千葉県建設業協会の専務理事と自民党千葉県建設支部の会計責任者は同一人物で、県職員の「天下り」であると報告しましたが、今回は天下りの実態について、今月6日の県議会・一般質問における民進党・千葉市中央区選出のあみなか肇県議と県のやり取り(あみなか県議の質問はQ、県の答弁はA)をご報告します。

Q 11月に発表のあった平成27年度県工事の年間受注額上位20社への過去5年間の県職員の再就職状況はどうか。

A 平成27年度における県工事の年間受注額上位20社のうち、平成24年度以降の5年間で、7社に、合計で10名の県退職者が再就職をしている。

Q 県職員が再就職している業者等について、落札率が高い上位3工事の落札率の状況はどうか。

A 過去5年間に退職した県職員が、再就職した 業者について調べたところ、落札率の高い上位3工事の落札率は、順に99.90%、99.73%、99.72%だ。

 これらの答弁を受け、あみなか県議は県へ「民間企業等への再就職が実質的な押しつけになっているのではないかという観点、再就職を受け入れることが公共事業を受け入れるに当たって何らかのメリットになっているのではないかとの観点などから、県職員の再就職に当たっては、県民が疑念を持つことがないような、適正な対応」を要望しました。
 千葉県は全国的にみて、天下りに非常に甘い県です。公共工事における談合を防ぎ、政・官・業の癒着を断ち、県予算の適正な執行と納税者たる県民の利益を守るため、私もこの問題に果敢に取り組む所存です。
この一年間「県政改革」をご愛読賜り、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げますとともに、より一層のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。

平成28年12月18日      野田たけひこ