新年明けましておめでとうございます。今年は平成から新しい年号へと変わりますが、いつの時代においても、乗り切らねばならない大きな波が押し寄せ、いつの時代の人々も基本的には、家族のため、社会のため、将来世代のために良かれと思う判断をし、そして、その波を必死に乗り切ろうとしてきました。
しかしながら、人は判断が遅れることも、また判断を誤ることもあります。時に、その判断の遅れ、誤りは国の行く末に大きな禍根を残すことになります。そして今、我が国の目前に幾多の大波が迫っています。
その一つが「アジアの時代」です。2028年には、世界における国内総生産(GDP)で中国が米国を抜いて第1位に、インドが日本を抜いて第3位になるという予測があります。そして私たちは、それ以上順位を下げることなく豊かな日本を次世代に引き継げるのでしょうか。
また「人生100年時代」でもあります。ある海外の研究では、平成19年に日本で生まれた子ども達の約半数が107歳より長く生きると推計されています。そして私たちは、誰しもが安心して暮らせる「老後」を築けるのでしょうか。
そして「第4次産業革命」です。これは人工知能(AI)や、身の周りのあらゆるモノがインターネットでつながる(IOT)等の技術革新によって、世の中そのものが大きく変わると予測されています。そして私たちは、その流れに乗れない人たちに、どのように手を差し伸べるのでしょうか。
いつの時代においても、うまく波を乗り切れない人々がいます。そして私はその人たちの受け皿をつくる役割を担いたいと考えています。大波が目前に迫っている時こそ、あらゆる違いを越えて、人と人がいたわり合い、支え合うことが必要です。
昨年の世相を漢字一文字で表す「今年の漢字」は「災」でしたが、私たちは東日本大震災の際も、世界が驚嘆する程のいたわり合い、支え合いを示しました。また下の写真をご覧下さい。これは平成25年7月JR南浦和駅で女性が電車とホームの間にはさまれた際に、乗客が自発的に電車を降り、駅員と協力して女性を救い出そうと電車を押している写真です。そして、これが日本人の実力です。
私たち日本人は必ずや時代の大波を乗り切れるでしょう。
平成31年1月7日 野田たけひこ