千葉県政の最重点課題は、今年もまた新型コロナウイルス感染症対策となるでしょう。ワクチン接種から時間がたって、効果が弱くなっていることに加えてオミクロン株への感染が非常に速い速度で拡大しています。特に、沖縄・大阪・東京・山口は、1月5日には前日の約2倍の感染が確認されています。
県内では、1月3日までに20代から60代までの男女9名がオミクロン株への感染が確認されました。県は、このうちの7名は、いずれも渡航歴があり同じ飛行機の中にオミクロン株に感染した人がいたことから感染経路を特定しているとしています。しかしながら、2名については、渡航歴はなく、感染経路が分からないことから、市中感染の可能性が高いと判断し、レベル移行に係る指標のひとつ「県内(千葉市、船橋市及び柏市を含む。)の複数の保健所管内において、 公衆衛生上の重要性に鑑み別に定める変異株の感染経路が定かでない感染者が発生した場合」に基づき、1月1日から新型コロナの感染状況のレベルを1から2に移行し、それに伴い、病床確保もフェーズ1から2(入院治療が必要な場合に原則入院)に移行しました。それにより、病床数もおよそ500床増やし、1464床確保することとしました。
このことについて、熊谷知事も1月4日の年頭のあいさつで「県内でもオミクロン株の市中感染が確認されて、海外との状況も考えれば、急速にデルタ株から置き換わっていくことが予測される」「東京や千葉で少しずつ感染者が増える傾向があるので、緊張感を持って臨んでいきたい。ワクチンの追加接種などの保健医療提供体制の整備を粛々としっかりと進めていきたい」と述べています。
新型コロナウイルス感染症対策は最重点課題ですが、県政には取り組まねばならない様々な課題があり、県民のご要望にお応えして、それらの課題解決していくのが県議会議員の責務です。私のもとにも、県政に係る様々なご要望が寄せられますが、それら個々のご要望にお応えするのは当然のこととして、私は「声なき声」、社会的に立場の弱い人たちの声を、今年も代弁していきたいと考えています。
民主主義における政策の決定過程において、「最大多数の最大幸福」を追求するために「多数決の原理」が用いられますが、その際に「個人および少数派の権利や意見」と、いかに向き合ったかが重要となります。少数派との討論がじゅうぶんであったか、少数派に寛容であったか、少数派の権利を擁護するための譲歩はじゅうぶんであったか等です。一見すると、多数決の原理と少数派の尊重は相反するものと思われがちですが、これこそが民主主義の基盤を支える一対の柱です。
そして私は「声なき声」、社会的に立場の弱い人たちの声も尊重し、誰もがそれぞれの個性と能力を発揮でき、あらゆる人にとって暮らしやすく、多様性に富んだ活力ある社会の実現を目指します。