水害から船橋市を守る!

 熊谷知事の県議会における、今年度の予算説明に「危機管理型水位計・河川監視カメラの設置を進める」旨の発言がありました。

 かつて千葉県では、河川の監視は担当者の目視によるものとし、水位の変化にリアルタイムで対応することができませんでした。私は水位の変化に迅速に対応するために、令和元年の12月議会において、最新技術を取り入れた河川監視カメラシステムを導入するよう、県に働きかけ、翌年2月の予算委員会でも同趣旨の質問をしました。

 そして、それは実現し、船橋市においては翌年6月、海老川の船橋市立市場小学校の裏門近くに架かる「人道橋」に、また昨年6月にも飯山満川の船橋市芝山1丁目の「芝山西公園」近くに危機管理型水位計が設置されました。

 次に、海岸保全施設についてです。海岸保全施設とは、津波や高潮等による海水の侵入又は海水による侵食から海岸を防護するための施設で、人命・財産・経済等を自然災害から守るという重要な役割を果たしています。船橋市には、かつては海であった場所を埋め立てて造成した市街地が南西部に多くあります。また、その市街地の多くは海抜より低い「ゼロメートル地帯」です。そのような市街地の中に船橋市役所や船橋市中央消防署があります。市役所は大規模な災害が発生した時に、災害対策本部が設置される施設です。また中央消防署は、災害の最前線で活動することとなる消防職団員の司令塔となる施設です。さらに、国道14号線も市街地のゼロメートル地帯を走っていますが、この道路は、千葉県から災害時に避難や救助、物資の供給などで大きな役割を担うこととなる「千葉県緊急輸送道路」に指定されています。

 しかしながら、船橋市の海岸保全施設は設置から40年以上が経過し、老朽化による劣化が著しく、今もって耐震化されていません。そのようなことから私は、平成30年の2月県議会における一般質問を皮切りに、あらゆる機会を通して、国や県に対して、船橋市の海岸保全施設の耐震化・老朽化対策に早急に取り組むよう求めてきました。

 そしてようやく、今年度から令和15年度までを期間とし、総事業費300億円の「千葉港海岸 直轄海岸保全施設整備事業」が始まることとなりました。

 今年度分の事業は、国が「船橋市日の出胸壁の改良」、県が「船橋市栄排水機場取付護岸の耐震化」「船橋市日の出排水機場1号エンジンの更新」「船橋市西浦排水機場自家発電設備の更新」を5.1億円の事業費にて実施します。

 私は、県民要望の第1位である「災害に強い千葉県づくり」をすべく、今後とも様々な機会を通して、防災に係る提言をしていく所存です。