報道によれば、競泳女子日本代表で、2020年東京五輪の金メダル候補として活躍が期待される池江璃花子選手が、ご自身のツイッターで白血病と診断されたことを公表しました。池江選手は当面休養と治療に専念し、世界選手権、日本選手権の出場は見送るとのことです。池江選手の病気は早期の発見とのことですが、まだ詳細は判明しておらず、現在検査入院中で復帰時期も未定だそうです。また池江選手のお祖母様は、マスコミの取材に対し「水泳なんてやんなくていいから、とにかく長生きして」と目に涙を浮かべたとのことです。
白血病や再生不良性貧血という重い血液の病気についてですが、わが国では毎年約1万人もの方が、この病気を発症します。医学の進歩により約8割の方が薬で治癒しますが、薬で治癒しない約2千人の方が骨髄移植を希望しています。
「普通の高校生になって、普通のお嫁さんになって、普通のお母さんになって、普通に死にたい」この言葉は、骨髄の型が適合する人が見つからず骨髄移植を受けることなく、中学3年生わずか15才で亡くなった園上さおりさんが遺した言葉です。骨髄バンクは、この園上さんの言葉をきっかけに設立されました。
しかしながら、骨髄移植を希望した方々の約6割にしか実際に移植がなされていません。その一つの理由として、骨髄を提供してもよいとする方が、いざ骨髄を提供しようとする際に、仕事を休めない、休んだ時の補償がないなど、休暇制度・助成制度に不備がありました。私はその不備を補うべく、骨髄移植ドナーに係る助成制度を主な内容とする「骨髄移植におけるドナー支援事業」を創設すべきと県議会で提言し、それを実現しました。また県内市町村すべてに骨髄移植ドナーに係る助成制度を設けることや骨髄バンクへの登録者を増やすことを目的として「国民民主党 千葉骨髄バンク推進議員連盟」を立ち上げ、仲間の議員に協力を呼びかけてきました。
そして今、骨髄移植におけるドナー支援事業は「千葉骨髄バンク推進連絡会」の会員の皆様のご努力、県・健康福祉部の県内市町村への働きかけ、「国民民主党 千葉骨髄バンク推進議員連盟」の仲間の議員のご協力により、県内54市町村中21自治体で導入され、導入率は39%になりました。しかしながら関東の7都県で比べると千葉県の導入率は6位であり、また骨髄バンクへの登録者数も対象人口千人当りにおいて6位という、まだまだ低い状況にあります。
池江選手の早期回復を願い、また白血病などの病から、できるだけ多くの命を救うべく、私は今年も骨髄移植におけるドナー支援事業の普及と骨髄バンク登録者を増やすべく頑張る所存です。
平成31年2月17日 野田たけひこ