千葉県知事選は大方の予想通り現職の圧勝に終わりました。森田知事は「治安・防災の対策強化」「経済の活性化と環境対策」「教育の進行と子育て支援」「医療・福祉・介護と障害者支援」「農林水産業の競争力強化」「行財政改革の着実な実行」「東京オリンピック・パラリンピックの成功」と、7本の政策を掲げました。これからも、知事の公約実現へ向けての指導力に期待したいと思っています。
さて、千葉県が全国的に見て遅れている分野については、知事選でも相手候補から指摘がありました。今回は千葉県の立ち位置を確認するため、また今後の県政を客観的に評価するための材料提供として「統計で見る千葉県」について、あらためて取り上げます。(統計実施年は、ほぼ5~6年前ですが、都道府県別順位は基本的に変わっていません。)
千葉県は全国6位の人口規模(約620万人)であるため、財政力指数も全国4位という豊かな県です。ところが人口10万人当たりの医師数は全国45位、保健師数41位、助産師数44位、准看護師数44位、看護師数46位と医療従事者の数が少なく、病院の総数も人口1万人当たり44位と、これもまた少ないです。それと関係するのかもしれませんが、死亡者1千人当たりの生活習慣病による死亡者数は全国2位、心疾患による死亡者数3位、小学校児童1千人当たりの病気による長期欠席児童数4位、中学校生徒1千人当たりの病気による長期欠席生徒数3位と予防医療などの遅れも目立ちます。
治安については、人口100万人当たりの強盗の認知件数は全国5位、放火の認知件数5位、婦女暴行の認知件数6位、人口1千人当たりの窃盗犯の認知件数7位など、警察力の強化も千葉県の課題です。
豊かであっても多くの課題を抱える千葉県。その改善ためには政治の役割も大きいのですが、政治に対する関心が低く、各種選挙における投票率が低いのも千葉県の特徴です。今回の千葉県知事選の投票率は31.18%で、前回31.96%をさらに0.78ポイント下回りました。投票率が50%を下回るのは1981年以降、10回連続です。ちなみに前回の千葉県議会議員選挙は全国最下位の40.04%でした。家族との会話や授業など、身近なところで政治に触れる機会があると、政治に関心を持つようになるそうです。少しでも政治に関心を持って頂けるように、今後とも「県政改革」を通して情報発信致します。
平成29年4月2日 野田たけひこ