虐待から子どもの命を守る!

千葉県野田市で10歳の女児が父親の虐待により死亡するという、大変痛ましい事件が起こりました。県では、このようなことが二度と繰り返されないようにと、弁護士等第三者により構成される「検証委員会」を設置し問題点を検証し、児童相談所等の関係機関が情報共有、連携を強化し再発防止に全力で取り組むとしています。千葉県では、平成26年にも市原市で生後8カ月の男児が父親の虐待により死亡するという事件が起き、この時も児童相談所の対応の不備が指摘され、検証委員会を設置し再発防止に向けた協議がなされました。
さて船橋市の子ども達の問題を取り扱う県施設の市川児童相談所は、船橋市、市川市、鎌ケ谷市、浦安市の4市を担当していますが、そこに寄せられる相談の約半数近くは船橋市からのものです。そのようなことから今から13年前、私が市議だった頃に「船橋市独自に児童相談所を設置すべき」だと船橋市議会の一般質問で提言しました。船橋市独自の児童相談所の開設については、市議選における私の公約とし、また市長選においては政策協定を結び市長公約にすることができました。そして今年の2月13日に市長が定例記者会見で、2025年に船橋市独自に児童相談所を開設すると表明するに至りました。
児童相談所は虐待から子どもの命を守れる組織であるべきです。私は検証委員会の協議を見守ると同時に、県に対して児童相談所の職員増員、施設増設、権限強化を、市に対しては子どもへの切れ目のない支援体制づくり等を求めていく所存です。
また地域においても、子ども達を見守る必要があります。虐待かも?と思われることを見聞きしたならば、厚生労働省の「児童相談所全国共通ダイヤル」189番(イチハヤク)へとご連絡下さい。固定電話なら最寄りの児童相談所に直接繋がり、携帯電話等では、オペレーターに都道府県と市区町村を伝え、管轄の児童相談所に繋いでもらうことになります。児童相談所の担当者からは、どこで、どんな状況を見聞きしたのかについて聞かれます。通告や相談は匿名でも受け付けられます。名前を伝えたとしても、児童虐待防止法には児童相談所が「通告した人を特定させるものを漏らしてはならない」と定められており、相手に伝わることはありません。
私は虐待から子どもの命を守るため、児童相談所の機能強化のみならず、「児童相談所全国共通ダイヤル」189番(イチハヤク)を広く普及し、子ども達を見守る体制づくりにも取り組む所存です。

平成31年3月3日       野田たけひこ