障害者等用駐車場について

 昨年、幕張メッセが2020年東京オリンピックのレスリング、フェンシング、テコンドー、2020年東京パラリンピックのゴールボール、シッティングバレーボール、車いすフェンシング、テコンドーの競技会場に承認されました。それを受け、県は「東京オリンピック・パラリンピックCHIBA推進会議」を立ち上げ、そこで基本方針を策定し、それに従い急ピッチに準備を進めています。そして、先日示された平成28年度の予算案には、オリンピック・パラリンピック開催を見据えた新規事業が目白押しです。

 さて「障害者等用駐車場」についてですが、これは施設の出入り口付近などに設置される車いすの乗降に必要な広さを備えた駐車場で、法律により一定規模以上の施設では、新設の際に設置が義務付けられています。また視覚障害者、肢体不自由者といった障害者だけでなく、歩行困難な高齢者や妊産婦などもここに車を停められます。二年前に一般社団法人「障がい者社会参画支援機構」が県内の市役所や高速道路のパーキングエリア、商業施設で障害者等用駐車場の利用実態を調査したところ、利用者の約8割は「健常者」で、障害者から「雨の日や土・日曜は特に停められない」「年々停めづらくなってきた」という声が寄せられたそうです。皆様もおそらく、そのような光景をご覧になられたのではないでしょうか。

 東京オリンピック・パラリンピックが開催されると、海外からも大勢の方々が千葉県にも訪れます。ましてやパラリンピックは障害者のスポーツの祭典です。そこで障害者等用駐車場に車を停める健常者の姿を見たら、その人たちはどのように思うでしょうか。そもそも米国などの諸外国では障害者等用駐車場に健常者が車を停めるのは法律違反で、警察の取締りの対象となります。そのような状況で「おもてなし」ができるのでしょうか。

 お隣の茨城県には「いばらき身体障害者等用駐車場利用証制度」があり、商業施設や公共施設などにある身体障害者等用駐車場を本当に必要としている方が利用しやすい環境を整備するため、障害者、高齢者、難病患者、妊産婦などに対して、当該駐車場の利用証を発行する制度があります。私は来月3日から始まる県の予算委員会で千葉県にもこのような制度をつくることや、障害者等用駐車場の適正利用について広報・啓発すべきことを提案致します。

 県の予算委員会は千葉テレビで放映予定ですので、ご興味をお持ちの方は是非ご覧下さい。