骨髄バンク推進議員連盟の設立

 これまでに何度か骨髄移植について「県政改革」で取り上げてきましたが、わが国では毎年約1万人もの方が白血病や再生不良性貧血という重い血液の病気を発症します。医学の進歩により約8割の方が薬で治癒しますが、薬で治癒しない約2千人の方が骨髄移植を希望しています。
しかしながら、骨髄移植を希望した方々の約6割にしか実際に移植がなされていません。その一つの理由として、骨髄を提供してもよいとする方が、いざ骨髄を提供しようとする際に、仕事を休めない・休んだ時の保証がないなど、休暇制度・助成制度の不備が挙げられました。
その問題の解決のため、私は「骨髄移植におけるドナー支援事業」を創設すべきと県議会で提言しました。これまで千葉県議会で取り上げられたことがない提言でもあり、県の担当部署や議会などにご理解頂けるのにいささか時間を要しましたが、昨年に新規事業として実現しました。
しかしながら、この県の助成制度は助成額の負担割合を県1/2、市町村1/2とし、あくまで実施主体は市町村とするもので、県内市町村がそれぞれ独自に骨髄移植ドナーに係る助成制度を設けていなければ、県が助成できないものとなっています。この助成制度をより多くの人が使い、白血病などの病からより多くの人の命を救うためには、県内にある54市町村すべてで骨髄移植ドナーに係る助成制度を設ける必要があります。
私が当初、県議会で提言した際には、この種の助成制度を設けている市町村は県内には習志野市・我孫子市の2市しかありませんでした。その後多くの仲間の市町村議員のご理解とご協力をもって、それぞれの議会で取り上げて頂いて船橋市を含む10以上の市町村に同様の助成制度が設けられました。
そして私は仲間の議員に呼び掛け、県内市町村すべてに骨髄移植ドナーに係る助成制度を設けることや骨髄バンクへの登録者を増やすことを目的とする「民進党 千葉骨髄バンク推進議員連盟」を4月2日に設立しました。
「普通の高校生になって、普通のお嫁さんになって、普通のお母さんになって、普通に死にたい」この言葉は、骨髄の型が適合する人が見つからず骨髄移植を受けることなく、中学3年生わずか15才で亡くなった園上さおりさんが遺した言葉です。私は、このような少女のささやかな願いがかなえられ、できるだけ多くの命を救える社会をつくるため、これからも頑張ります。

平成30年4月15日      野田たけひこ