教員の持ち帰り仕事の実態調査について

 教員の深刻な長時間労働と部活動負担などを是正し、心身の健康を守りながら創造的に働ける環境を整えることは、結果として子どもたちの教育効果向上につながります。

 そして今、文科省は「教員の勤務実態を踏まえ、教員の業務負担の軽減を図ることは喫緊の課題」と考え、平成28年から公立の小学校・中学校に勤務する教師の勤務状況を把握することを目的に「教員等の出退勤時刻実態調査」を実施しています。

 本県においても、県内の公立学校に勤務するフルタイムの全教職員を対象に、昨年11月の1か月間における月当たり45時間以上80時間未満の時間外在校等時間(時間外勤務時間)に該当する教員の割合を調べた、令和7年度「教員等の出退勤時刻実態調査」の結果を今月10日に公表しました。

 その調査結果によりますと、県内の公立小中学校等、全校種の教職員の平均は24・5%(前年同月は31・9%)が時間外勤務を行い、その平均時間は30時間01分(前年同月は39時間29分)でした。

 この調査をみる限りにおいては、学校の働き方改革が進み、教員が学校にいる時間が減り、長時間労働など過酷な労働環境は改善しているようにみえるかもしれません。

 しかしながら、この調査からは、仕事量の多さから、約7割以上の教員が日常的に自宅などで持ち帰り仕事していることや、約75%以上の教員が土・日などの休日でも持ち帰り仕事など、何らかの仕事を行っている状況は見えてきません。

 文科省が掲げるように「教員の勤務実態を踏まえる」のであれば、毎年実施している「教員等の出退勤時刻実態調査」だけではなく、持ち帰り仕事の実態についても調査すべきではないでしょうか。

 その様な観点から、私は昨年12月定例県議会の文教常任委員会において「(持ち帰り仕事の)実態を把握しているか。また、この様な教員の時間外勤務として記録されない労働、努力に対し、どのように報いるのか。また、持ち帰り仕事を減らすために、どの様な取り組みに力を入れるのか」と質問しました。

 この質問に対し、県教育委員会からは「(持ち帰り仕事の)実態調査はしていないので、今後の取り組みについても答えられない」という旨の答弁がありました。

 文科省が3月9日に公表した「働き方改革『見える化』調査」でも、教員の持ち帰り仕事を把握している全国の都道府県教育委員会は全体の4割にとどまるとのことです。こうした状況を踏まえ、私は今後も県教育委員会に対し、持ち帰り仕事の実態を正確に把握するための調査の実施を求めていく所存です。