新聞、テレビ、週刊誌等で、大きく報道されましたが、台風15号襲来の翌日10日、森田知事は県庁を離れて「個人的に視察」(千葉県芝山町のご自宅?)をしていたことが明らかになりました。このことについては、9月県議会における県の総務防災常任委員会でも問題視されました。
さて、11月27日から12月県議会が開会され、我が会派の代表質問は12月4日に行われます。9月県議会と同様に、やはり災害対応に係る議題が中心になることでしょう。今回の我が会派の代表質問の原稿も9月県議会と同様に、私が担当し作成しているところです。
代表質問で取り上げることのひとつに、台風15号襲来時における森田健作知事の対応があります。「千葉県地域防災計画」では災害対策本部の設置場所は『原則として県中庁舎6階防災危機管理センターに、被災状況によりその機能が維持できない場合は本庁舎5階大会議室に設置する』とされています。そして、この規定は災害対策本部設置前の情報収集体制設置においても準用されるものと解されます。
私は、9月県議会における総務防災常任委員会において、「知事は台風により、県内の広範な地域で甚大な被害が出た9月9日は終日、防災危機管理センターではなく、知事公舎で被害状況の情報収集したのはなぜか」また、終日知事公舎にいたことについて『風雨が強く外に出ること自体が危険だった』と危機管理課の職員が報道に対して答えたことについて、「終日、風雨が強かったわけではなく、知事公舎と県庁とは車で、およそ5~10分の距離であり、当日は交通が混乱していたとはいえ、台風通過後であれば、防災危機管理センターに来ることは可能だったのではないか」という質問をしました。それに対して、県の危機管理部長は明確な答弁ができませんでした。
また、知事公舎における情報収集なるものも、危機管理部長が知事に直接状況を報告するものではなく、知事は秘書課の県職員を介して、紙ベースの報告書を受け取るものであったことや、台風15号通過の翌日の9月10日まで、知事からは災害対応に係る指示が一切なかったことも明らかになりました。そもそも千葉県民が大変な思いをしていた9月9日に、森田知事は知事公舎にいなかったのではないかとの疑惑があります。知事の危機管理能力を語る以前に、知事としての資質が問われるのではないでしょうか。
ちなみに東日本大震災の際、村井宮城県知事は、すぐにでも現地を回りたかったそうですが、対策本部を不在にすると意思決定が遅れる恐れがあるので、情報収集と職員の督励を兼ねてできるだけ県庁内を歩いたそうです。
12月県議会においては、危機管理部長ではなく、森田知事ご本人の口から明確な答弁を引き出そうと考えています。
令和元年11月24日 野田たけひこ